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ジムニーシエラのホーンをPIAA製に交換(完全版)

<はじめに>
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ジムニーエスクードを乗り継いではや20年。
4Loがついており、山道でスイッチバックができるオフロードカーって、この2車種しかないんです。
そりゃランクルやレンジやゲレンデやラングラーには乗りたいですが、旧軽規格で作られた林道では、すれ違いやスイッチバックどころか走ることすらままならないことを考えると、上の2車種に絞られるのです。

などと言ったら消極的に聞こえますが、デザインや走行性能を考えても悪くないので、気に入って乗っているのですけどね。
そんなクルマたちを買ってしばらくして気が付いたのはホーンが壊れること。
 

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水や雪が入りやすい道を好んで走るので仕方ないといえば仕方ないのですが、ひどいときは年1で交換。
これはあまりにも、ということで社外品に交換しても同じ状態。
仕方ないか、と思っていた時に出会ったのがPIAAのスポーツホーン。
この商品、ラッパにダストガードがついているのです。
はじめは「入った水が出にくいのでは」と半信半疑だったのですが、実際につけてみるとこれが壊れない。
どれくらい壊れないかというと、今のエスクードについているのもので9年、35万キロほど走っています。
だからこのPIAAのスポーツホーンには絶大な信頼を置いているのです。

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ということで新たに買ったジムニーシエラもこのPIAAのスポーツホーンに交換します。
もちろん自腹購入、ステマでもなんでもありません。
とはいえメリットがあればデメリットもあるのが世の常。
このホーンにもデメリットがあります。
それはサイズ。

 

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とにかく大きいのです。
厚みは純正の約3倍。 

 

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正面から見ると約1.5倍ほどの大きさがあります。 

この大きさ故に純正位置はもちろん、エンジンルーム内に収めるには苦労するのです。
しかもこのホーンは2個セット。
ジムニー純正は1個なのでかなり大変です。

 

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と言っていても仕方ないのでエンジンルームをじっくり観察し、いい場所を見つけたので取り付け用のステーを作ります。 

ちょいちょいっと図面のようなものを書きまして、アルミ板を加工していきます。

 

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2mm厚のアルミ板を切り出して、穴開けて、曲げてできたのがこんなパーツ。
普通に工場でワンオフ製作したら4~5000円はすると思います。

 

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で短いほうに背中合わせになるようにホーンを固定し、ラジエター右側にあるネジ穴に長いステーを固定すると、ホーンの取り付けは完了です。
ちなみにこのネジ穴、軽ジムニーではインタークーラーが固定される場所なのですが、シエラの場合遊んでいるのです。

 

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ホーンの取り付け位置が決まったので配線を行います。 

シングルホーンがダブルになるため要求電力は高くなります。
そのまま使うとヒューズ切れなどトラブルの原因となるのでリレーで作動させるようにします。
使うのはMITSUBAのホーンハーネスセット、ホンダ用です。
なぜホンダ用かというと、純正ホーンのコネクタがホンダと共通なのです。
だから純正配線を切ったりせず、カプラーオンで接続可能となるのです。

 

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配線がいっぱいあるとそれだけで嫌になる人もいるかもしれませんが、ホーンはかなり単純です。 

下段左から1番目がリレー本体。
2番目がリレーに入るコネクタです。
しかしこのハーネスセット大きな問題があります。
コネクタの配線を説明すると、左からアース(水/茶・保護あり)、純正ホーン接続(水/茶・保護あり・アースと同じコルゲートチューブで保護)、バッテリー(保護なし)、社外ホーン接続(保護あり)。
間違いは3つ。
まずアースは黒色です。
つぎにアースとホーン配線(+)は同じコルゲートチューブ内ではいけません。
もし配線がむき出しになり接触するとショートし、純正のヒューズが飛びます。
さらにバッテリー配線に保護をしていないのは言語道断。
車両火災の原因となります。

 

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ということで〇アース配線を黒色に差し替え、〇社外ホーンと純正ホーンの配線をコルゲートチューブで保護し、〇バッテリー配線もコルゲートチューブに入れます。 

これで自分以外の人間が触っても事故の危険がありません。

 

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 次に2つのPIAAホーンからアース線がそれぞれ出ているのですが、このアース線についている端子を切り落とし、一つのクワ型端子にまとめます。 

これで作業効率がぐっとあがります。

 

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次にリレーの固定位置です。

これは配線作業をする前に決めましょう。

今回はバッテリー前側の純正ヒューズボックスのボルトに共締めします。

 

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リレー位置を決めたらリレーからのホーン配線を ホーンに接続します。

このホーン配線はかなり長めにしてあります。
この長いまま束ねるひと(車部品の量販店でもたまにやっています)がいますが、これはいけません。
このリレー配線はプラスの電気が流れます。
それが切れてボディーに当たるとショートします。
そこで配線はできる限り短く、が基本となります。
今回もホーン位置に合わせて配線をカットし、平型端子を新たにつけてホーンに接続しました。

 

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このホーンの配線もホーンギリギリまでコルゲートやスパイラルチューブを巻いて保護しておきます。 

とくに今回の場合はアルミのステーに触れる場所に配線しているので必ずおこないます。

 

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リレーから純正ホーン配線は先に書いた通りカプラーオンで接続できます。 

このためにこのホーンハーネスセットを買ったといっても過言ではありません。
もちろんこの配線もしっかりと保護しておきます。
純正ホーンの配線をみるとコネクタギリギリまで保護されています。
その理由を考えるとホーン配線がむき出しというのはありえません。

 

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そろそろ作業も大詰めです。 

リレーからのアース、さらにPIAAホーンからのアースをボディアースに落とします。
場所はバッテリー左前の純正アースポイント。
アースはできる限り純正ポイントを利用するのがおススメです。
ホーンやオーディオなどなど電装系のトラブルのほとんどは アース不良です。
「ボディの塗装を剥いで」などとよく取説に書かれていますが、純正ポイントと共締めするほうがトラブルを防げるのです。

 

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最後にバッテリーにプラス配線を接続し、ヒューズを入れて完成となります。 

バッテリー線は先のリレーからの位置でちょうどよかったのでカットせずにそもまま接続しました。
またヒューズボックスはバッテリー横にタイラップで固定しておきます。
テストでホーンを鳴らすと無事になったので作業完了です。

 

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作業の終わったエンジンルームですが、改造した雰囲気はありません。
エアクリーナーやパイピングなど目立つものはさておき、ホーン程度だとあまり目立たせることはしないのが私の好みです。
ましてやぐちゃぐちゃの配線だとディーラーやプロに見られた時に「あーあ」と思われてしまいます。
と、いろいろ書きましたがホーン配線はDIY作業のなかでも初歩。
とはいえ今回のようにしっかりやると満足度も高いです。
いちど、ベテランのかたと一緒にトライしてはいかがでしょう?

 

ホーン本体はこちら。
ハーネスはこれがいいです。
お好みで保護用コルゲートチューブも。