ヨンクとアウトドア

4WDとアウトドアで人生を豊かに。

エンジンの熱を逃がしてあげよう

2018年に発売された新型ジムニージムニーシエラ

発売前にはいろんなメディアが呼ばれて発表会や撮影会、試乗会があります。

その記事が雑誌やネット、テレビなどで放送されて、皆さんがディーラーで注文されるという流れです。

私もカメラマン&ライターとして呼んでいただきました。

で、その時に伺った話のなかで面白かったのがエクステリアデザイン。

 

フロントガラス横の部品をAピラーと呼ぶのですが、その下に「カウリングトップサイドパネル」という名前の四角い部品があります。

その部品に凹みがあるのをご存知でしょうか。

これ、JA型ジムニーのボンネットについていた穴がモチーフの「飾り」と思っている方も多いと思います。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190732j:plain

 

実はこのへこみ、本当は穴を開けて排熱ダクトとして機能させたかったのだそうです。

 そんな隠れた機能を実現したパーツが発売されたのでさっそく取り付けました。

作ったのは岩手県ジムニープロショップ、ファッドスターさん。

ちなみに同社は2018の東京オートサロンで展示されたキャタピラ付きジムニーのエアロを作ったショップさんでもあります。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191403j:plain

今回取り付けた商品は「カウリングサイドパネル」。
これとは別にもっと大きなダクトが横向きについたタイプもありました。
私は落ち着いたデザインが好きなのでこちらを選びましたが、
レーシーなスタイルが好きな方はそちらがおススメかもしれません。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191431j:plain

この商品は排熱ダクトが後ろ側にあり、走行風を効率的に逃がす設計です。
それにしても純正パネルの微妙なラインまできっちり再現しているなど、
FRPパーツ製造の高い技術力を感じられます。
塗装はボディ同色のアイボリーにしました。
なお生産ラインによって同じ色番号でも微妙に色が異なるので、
黒ゲルを買って近くの鈑金屋さんで塗装してもらう方がいいです。
私も近所の鈑金屋さんで表面処理と塗装をお願いしました。
値段は鈑金屋さんによって異なりますが、15000~30000円くらいだと思います。

 

 

ちょっとハードルが高めですが、DIYでの交換方法も紹介しておきます。

f:id:outdoorand4wd:20210706190756j:plain

まずワイパーとワイパーアーム下のキャップを外します。
キャップはプラスチックピンで固定されているだけなので、真上に引けば外れます。
このキャップは左右がありますが、裏に「SIDE」「CTR」と書いているのでわかりやすいです。
なおSIDEが右側、CTRが助手席側です。
またワイパーアームは長いほうが助手席側となります。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190808j:plain

次にカウリングトップアウタパネルを前から固定しているプラスチックピンを外します。
これはプラスチック製の内装はがしなどを使って外しましょう。
ドライバーだと万が一滑った時にパネルを傷つけますので。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190819j:plain

で、パネルを上に引き上げて外します。
左右のピン(各2ヶ所)と真ん中のマジックテープ(!)で固定されています。
結構気合がいる作業なので頑張りましょう。
コツは一気に力をかけること。
じわっとやるとパネルが曲がります。
勢いあまって他のパーツに当たると傷がいくのでテープで養生するといいと思います。

 

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190841j:plain

これでカウリングトップアウタパネルが外れました。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190829j:plain

パネル左右の固定はサイドパネル(交換予定の部分)にプラスチックのパーツが固定されており、そのパーツに空いた穴にトップパネルの爪が刺さって固定されています。
横にねじるようにするとパネルが曲がるので、真上に力をかけて取り外してください。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190854j:plain

続いてサイドパネルを外していきます。
まず上の黒色のピンと10㎜のボルトを外します。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190917j:plain

次にドアを開けたところに見えるプラスネジを外します。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190930j:plain

これでサイドパネルを外す準備ができたのですが、作業前にマスキングテープなどで養生します。
固定が硬く力を入れないと外れないのですが、ボンネットやフェンダーにあたると傷になります。

くれぐれも注意して作業しましょう。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190944j:plain

サイドパネルは真横ではなく、少し下にねじる方向で外します。
フェンダー上のプラスチックパーツに爪が刺さっているのですが、
軽く下側にねじりつつ、横に引っ張ると外しやすいです。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706190957j:plain

これでサイドパネルが外れました。

ここからはファッドスター製のサイドパネルの取り付けになります。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191009j:plain


まず純正サイドパネルについていた、トップパネル固定用のプラスチックパーツ(カウリングトップアウタサイドクリップ)を移植します。
パーツは3か所の爪で引っかかっているだけなので、爪を押すと簡単に外れます。

 

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191118j:plain

先ほどのパーツを取り付けるサイドパネル側に固定します。
純正パネルよりも厚みがあるので、リューターなどで薄く削り、爪がかかる厚さにします。
なお純正パネルにはもう一つ、ガラス面との接触を保護するプロテクタが両面テープでついています。
どうしても移植したい人はつけるといいと思いますが、装着するのはFRP製なのでガラス面への保護は必要ないと思い私はつけていません。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191105j:plain

後はサイドパネルを取り付けるだけです。
製造時の工作精度が悪い商品だとここから微調整を繰り返し、
場合によっては穴を開けなおすこともあるのですが、
この商品は特に気にすることなく爪の位置を合わせて押し込むだけで取り付け可能でした。
ただし純正に比べてパネルが厚いので、サイドの爪の固定はやや力が必要です。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191157j:plain

右側も同様にクリップを移植し、はめ込みます。
クリップに爪をはめ込むと、前後左右の位置合わせを行い、ピン→ボルトの順番で固定します。
なお後ろ側のプラスネジですが、これは両面テープ固定でもいいと思います。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191244j:plain

ちなみに部品精度はこの完璧な隙間を見るとわかってもらえると思います。
純正パネルとのチリも言ってもわからないレベルでバッチリ合っています。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191234j:plain

カウリングトップアウタパネルの前側のピンや、ワイパーを固定して完成です。

 

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191329j:plain


ということで完成です。

改めて見るとトップパネルとサイドパネルのプレスラインの継ぎ目なども完璧に合っています。

f:id:outdoorand4wd:20210706191306j:plain

造形的もかなりかっこいいですね。

 

f:id:outdoorand4wd:20210706191209j:plain


この排熱ダクトがこのパーツのキモになります。

最後に試走して異音やガタなどがないかを確認しましょう。
これでカウリングサイドパネルの装着完成です!
ちなみに注文時に塗装することも可能だそうすですよ。

なお「サイドカウリングパネル」はYahoo!ショッピングのファッドスター直営サイトで購入できますよ!